つい最近、財務省が2040年までに大学を250校削減する必要があると公表しました。文部科学省も、高等教育の規模適正化に向けた再編・統合を進める方針を示しています。
その背景には、皆さんもご存じのとおり、18歳人口の減少があります。加えて、定員割れの私立大学が53%に上り大学経営を圧迫していること、そして「誰もが大学に行ける」状況が続くことで教育の質が低下していることなど、複数の要因が指摘されています。
これは「入口(進学)」の問題ですが、「出口(就職)」もまた大きく動いています。この20年ほどは「とりあえず大学を卒業しておけば高卒より就職に有利」という空気がありました。その背景には、いわゆるポテンシャル採用という考え方があります。
「高卒より大卒の方が基礎学力が高く、就職後に仕事に必要なスキルを獲得してくれるだろう」という期待です。
しかし、AIの台頭に加え、大卒者の学力・スキルのばらつきが大きくなる中で、企業はポテンシャル採用からスキル採用へとシフトしつつあります。新卒採用を取り巻く状況は、今後さらに厳しくなる可能性があります。実際に、一部の企業ではホワイトカラー職を別の職種へ転換していく動きも見られます。
私の見立てでは、来年大学に入学する学生が卒業する頃には、新卒採用はかなり厳しい状況になっているかもしれません。
「入れそうな大学・学部」に何となく入学し、何となく4年間を過ごした学生にとって、就職活動はより厳しいものになるでしょう。
多くの高校生にとって、こうした変化はまだ実感しにくいかもしれません。しかし、第2次ベビーブーム世代である私は、バブル崩壊後の影響で就職がかなわず、アルバイトを続けざるを得なかった友人や、望まない形で職を選ばざるを得なかった友人を目の当たりにしてきました。
この先、AIの進展は、ある人にとっては利便性と生産性を高め、より成功を後押しする力になるでしょう。一方で、何らかのスキルがなく、想像力も乏しく、AIが導き出す答え以上の価値を示せない人にとっては、厳しい時代になることが予測されます。
医療現場にも、AIや、それらを搭載したヒューマン型ロボットの導入が進んでいくでしょう。そんな時代に医療者に求められるのは、知識量の多さだけではありません。対象を捉え、相手の背景や思いに寄り添い、血の通った医療・看護を提供できる力こそが重要になります。
私たちの学校では、こうした時代の変化を踏まえ、末長く社会に求められる人材を育成していきたいと考えています。
AI時代を生き抜くために、どのような教育が行われているのか。興味のある方は、ぜひ本校のオープンキャンパスや入試説明会に参加してみてください。きっと、10年先を見据えた進路選択について考えるきっかけになると思います。
皆さんのご参加をお待ちしています。
