近年、看護専門学校の入学試験が早期化し、7月頃から選考を始める学校も増えてきました。

少子化が進み、学生確保が難しくなっていることも、その背景にあるのだと思います。

しかし私は、この流れには慎重でありたいと考えています。

大学入試では、総合型選抜の出願は9月1日以降と定められています。その背景には、単に入試日程をそろえるということだけではなく、高校教育への影響や受験生の負担に十分配慮するという考え方があります。

私は、この考え方は看護専門学校においても大切にすべきだと思っています。

高校3年生の7月は、まだ高校生活の途中です。1学期や前期の成績が定まっていない学校もあり、高校の先生方からも、早すぎる進路決定に対する懸念の声を聞きます。

また、進路が早く決まりすぎることで、その後の学習意欲や学校生活への緊張感が薄れてしまうこともあります。

私は、まず高校生活をしっかり送ってほしいと思っています。

教科の学習だけでなく、友人との関わり、部活動、学校行事、先生方との出会い、時には悩んだり失敗したりする経験も含めて、高校生活には大切な学びがあります。

看護師になるために必要な、人と関わる力、責任感、継続する力も、そうした経験の中で育っていきます。

だからこそ本校では、今後も9月以降に入学試験を行う方針を大切にしていきます。

入試が遅いのではありません。

高校生活を尊重した入試でありたいと考えているからです。

春から夏にかけては、オープンキャンパスや学校説明会を通して、本校のことを十分に知ってほしい。そして、自分の進路についてじっくり考えてほしいと思います。

大切なのは、早く進路を決めることではなく、納得して次の一歩を選ぶことです。

学校側の都合で、高校生の時間を必要以上に短くしてはいけない。

高校生には、高校生の時間が必要です。

高校で身につけるべきことをしっかり身につけ、その時間を十分に過ごしたうえで、次の学びへ進んでほしい。

それが、本校が9月以降の入学試験を大切にしている理由です。